 親しさは売り物か？ 先日、あまりの暑さに耐えかねて、扇風機を買いに行ってきました。歳のせいか、クーラーが芯に障るのもちょっと気になりまして。 大手家電量販店、○○○電機です。 扇風機売り場は、エアコン売り場の横に併設してあり、くるくると首を振りながら、涼しい風をお客様に送り続けています。 一通り見て回り、手ごろな金額のボックス型扇風機、あの、四角い枠の中に扇風機の羽が入っていて、床にポコンとおけるタイプ。 これを買おうと決めて、遠くにいた店員に声をかけました。 「すませ〜ん。」 店員のおじさんは、「はいはいはいはい」と満面の笑みを浮かべながら足早に近づいてきました。 「すいません。これ下さい」 「え？これでいいの？現物限りだけど」 （？？？これでいいの・・・？） 先ほどの満面の笑みは消え、な〜んだ、という気持ちが見え見えの顔に変わりました。 しかも、いきなり親しい口調です。 それに、お客様がこれが欲しいと言っているのに、機器に何か問題でもあれば別のこととして、「これでいいの？」と問い直す必要があるのでしょうか？ 現物限りは知りませんでしたが仕方ありません。。 機器に問題がなくって、扇風機として機能を全うしてくれればそれで良かったので、「これ“が”、ほしいんです」 すると、「現物限りで箱とかないけど、いい？」 再び問い直します。 売りたくないのかと疑ってしまいます。 しかもタメ口で。 さすがに少し腹が立ったので、「袋ぐらいには入れてくれるんでしょ？」というと、 「袋には入れますよ」と それっきり無言で扇風機を持ち上げ、レジの方へ運んでいきました。 それにしても商売が接客下手というか何というか。 お客さんの気分をジワジワ害しているのを本人が気が付かないところがまた、憂鬱な気分にさせます。 その店員がたまたまそういったタイプの人だったのか、全ての店員がそんな感じなのかは定かではありませんが、そういうスタンスで今までやれてきたことが奇跡だと思います。 首から提げたプレートには、「お気軽にお声かけ下さい」と見えるように書いてありました。 この「気軽にお声かけ下さい」は、 ”何でも気兼ねなく尋ねてくださいね、親身になって対応しますよ”、 という意味なんだと理解したいところですが、こういう対応をされると、 ”なれなれしく接するから、くだけた調子で、話しかけてみなよ”、 という意味なんじゃないかと勘ぐりたくなります。 必要以上の親しさって、嫌悪感を覚える事はあっても「売り」にはなりませんもんね。 なにをどう勘違いしていたら、こんな対応になるのか、後学のために知りたいそころです。 え、扇風機？ 動いてますよ。 余計なことは一切言わずに、さわやかな風を精一杯私に送ってきています。 男は黙って出来る限りの仕事をする。 高倉健さんみたいです。 クーラーもいいけど、扇風機の風もなかなかいいものです。 |
