どんな悪条件でも映ります?



よくこんなお問い合わせを頂きます。

「ホームページで拝見しますと、50mでは解像度1920×1200、100mでは解像度1600×1200、それ以上は・・・・、50m過ぎたら、この解像度では映らなくなる(表示しなくなる)んでしょうか?」


たしかに〜50m:1920×1200、〜100m:1600×1200などと表記しているので、ちょっとまぎらわしい感じがします。
例えばこんな感じで。(↓KVM延長ユニットUK220-TR図参照)



ではなぜそのような表記にしているかというと、様々な外的要因が重なってしまった場合を想定してのことです。

外的要因とは、PC搭載のグラフィックボードや延長モニタの特性、延長に使用するLANケーブルのばらつき等です。
映像信号を出力するグラフィックボードやモニタにはそれぞれ特徴があります。

グラフィックボードは、延長などということを考慮に入れていないので、モニタ付属のVGAケーブル1.8mで綺麗に表示すれば何の問題もないと考えます。
(ごく自然な考えです)

ですので、出力信号が最初から鈍(なま)っていたり(波形が崩れている)、信号そのものが弱かったり等という特徴を持っています。
(でも、1.8mの距離では全く問題ありません)

またモニタも、信号を受信する幅(バッファともいいます)が微妙に違います。
(信号を受け入れる広さ、と言い換えてもいいと思います)

LANケーブルも使用する“線材”によって、それぞれに特徴があります。

このような“諸条件”を内包した上での「延長」となるわけです。

本来であれば商品のスペックは、「最も条件の良い状態での動作」を表記するのが常です。
(※や、ただし書きを付けて)

商品に愛情があればあるほどそうしたくなるのは贔屓目に見るとしても、使う立場から見たとき、“どんなに悪条件であっても最高のスペックが出せる”と期待させて(勘違いさせて)しまう恐れがあります。

スペクトル商品の表記では、「最も条件が悪い」と表示すらしませんので、「条件があまり良くなくてもこのスペックは出せる」ところでの表記にとどめています。

延長メーターに合わせて解像度を指定しているのは、「あまり良い条件ではなくても、この距離でこの解像度なら、画質調整すれば綺麗に見ることが出来ますよ」という意味を持っています。
「指定した解像度以外は映らない」というものでは決してありません。

特に諸条件が良ければ、例えばMAX200m延長の製品で、50mの対応解像度である1920×1200が、200mでも綺麗に表示できることがあります(稀にではなく結構あります)。

ただし、大変良い条件でこのような結果が出たとしても、これをスペックに明記することは出来ません。

それを明記した瞬間に、
「購入し設置したが、思った通りのスペックがでない」(User側)

「落胆する」(User側)

「違うものを1から検討」(User側)

「信用を失う」(企業側)

「お客様が離れてゆく」(企業側)
と、両者にとって良くない結果をもたらしてしまいます。

HPで表記されている、メーター数に合わせた対応解像度はあくまでも「目安」です。
解像度は条件によって多少変動しますが、表記されている対応解像度よりも下がることはまず“ない”と考えてください。

そして、表記以下の解像度でも(それ以上も含めて)表示することが可能だということも頭の片隅に留めておいていただければと思います。


不安な場合は「デモ機」もありますので、ぜひ試してみてください(デモ機貸出は無料です)。
※延長ケーブルのデモ機はございません。